マンションにとって管理規約は国の憲法に値するものです。
考え方や性格・価値観の異なる多くの居住者が同じ建物(場所)に居住するマンションは一定のルール(約束事)が必要です。住んでいる皆さんが気持ちよく、安全・快適に生活できるように全員が守るべきルールとして定められたものが「管理規約」です。
同じ事柄でも価値観が異なればその感じ方や対応の仕方も異なります。ですが集合住宅としてのマンションでは、共有部分があるため個人の戸建て住宅とは異なり、共に居住する他の人のことをを思いやる(簡単に言えば、ある程度の我慢・忍耐・譲り合い等)必要が出てきます。お互いがお互いを思いやることで皆が気持ちよく生活することが可能となります。
個人が自分の思いだけを主張したら・・・、バラバラですよね。そんな人は、やや極端に言えば集合住宅に住むには向いていない人かも・・・しれませんね。
マンションに管理規約が必要なことはご理解していただけたと思います。
時代と共にいろいろな事柄が変化していきます。今、世間の間で話題になっている問題の一つに「民泊の規制緩和」があります。
上で記載したように、各部屋で勝手に外国人や見知らぬ人に住戸を提供してしまえば・・・、当然ですがそこの「管理規約」など読むとは思えませんよね?仮に規約を翻訳して提示したとして、見てくれるでしょうか?まぁ、「あまり期待はできない!」というのが本音ではないでしょうか?
そうなると、当然ですが、安全・安心・快適な生活に必要なルール「管理規約」が無視されてしまうことになる訳です。
これが賃貸目的のマンションであれば、あまり問題にもならないでしょうが、分譲タイプのマンションだと問題になって当然だと思われます。
分譲マンションでこの「民泊」に対する規定が何もなければどうなるでしょうか?
その他、ペット飼育の問題、入居当初は禁止とされていた?いいや他の迷惑にならなければ飼育しても良いと言われた?規約には禁止と記載があるが実際には飼育している人がいて、購入時に販売員から「飼育してもいい」と言われた?果たしてどれが本当なのでしょう!?もしかしたらどれも本当だったのかも・・・???
一方、高齢化が進み、一人暮らしの高齢者にとってペットは家族以上・・等々、ペットの存在価値も以前とは変わってきています。
これらの問題に対応し、時代に合わせた「管理規約」は、マンションの資産価値を守るためにも必要不可欠なものなのです。