マンションの資産価値は物件価値だけではない。
物件価値としては分譲価格が〇〇〇万円という高額で分譲マンションが販売されています。
これは区分所有権という権利に対する評価が反映されたものですよね。
そうなると、ハード面の物件価値とソフト面の生活価値とでもいうべきものに大別されます。
マンション自体の建物としての耐久性や設備の充実度、安全性や快適性等不動産としての物件価値とそこのマンションのコミュニティの良し悪し、安心感の有無、自己実現のし易さ等の生活価値に分けられます。
双方に掛かる立地条件もありますが、資産価値としての最大値としては新築時の不動産の価値が占める割合が大半でしょう。
ですが、資産の維持管理として新築時から建物に対して何のメンテナンスや維持修繕をしなかったとすれば、その資産価値はただ下がっていくばかりとなってしまいます。
理事長・理事会の役割
改めて理事長・理事会の役割ということについて考えれば、この資産価値をどうやって維持していくのか第一の目的となります。
管理組合の総意を得るために、理事会でその方向性と目的、資金の使い道を提示し、総会で決定し、定めていくことが大きな役割となります。
そのためには組合員に対してきめ細かい情報発信・情報収集を行い、参加意識を高めて全体としてのマンションの生活価値を高めていかなくてはなりません。
その中でも「安全と危機管理」は物件価値と生活価値の双方にまたがる大切な指標です。
災害時に住民の命を守る備え(安全と危機管理)が備わっていれば居住する組合員にも共同体としての意識も芽生えやすいものだと思います。
もし仮にそのマンションを手放すようなことが起きても資産価値が左程下がっていなければ、そのマンションの管理組合としての活動は成功しているものと言えるでしょう。
更に付加価値をマンションにもたらすものがあります。
多様化の著しい現在ですが、いまの社会に不足しているものとして『コミュニティー』の役割が挙げられます。
高齢化社会に伴い、一人世帯の増加や認知症の発症等社会問題化している様々な問題もマンションという居住形態の特殊性を生かせれば大きな武器(生活価値)となりえます。
理事会はマンション内にいかにコミュニティーとしての場を作ることができるのか?
資産価値として物件価値・生活価値にプラスアルファーの付加価値として加えていくことが大切になってきてます。