分譲マンション内に増加してきている「賃貸住戸」の問題
29年度熊本市分譲マンション実態調査によれば、空き家率は多くの場合10%以下という結果でした。これは居住条件が一戸建ての空き家よりも市場に出回り安く、空き家としての問題が顕在化していないものと考えられます。
しかしながら、この結果は前回の調査よりも増加してきており、「熊本地震」による影響も考えられるとのことでした。
また、空き家とは異なるものとして「賃貸住戸化」があります。熊本市の場合は平均が20%を超えており、管理組合の運営上問題※が出てきているようです。
※分譲マンションにとってであり、当初から賃貸を目的としたマンションを除く
具体的には、所有者がマンション内に居住しておらず、建物の現状や居住者としての問題点も現実として捉えられない部分があるからです。実際に居住していなければ当然でしょう。
元々資産運用の一環として投資対象にマンションを購入しておられる方々もいらっしゃいますからね。
投資なので、「極力経費はかけたくない」という本音があって、管理費の上昇にはかなり敏感で反対される場合が多いようです。(もちろん、そうでない方もいらっしゃいますよ)修繕積立金の増加(値上げ)等にも消極的な方々が多いようですね。
資産価値を維持してより収益をあげようと思われるのなら、逆に積極的に関わって頂いて理事への就任や、理事への就任や総会への積極的な参加をされてもいいのではないでしょうか?
現実的には、総会や理事会への出席についても当事者意識が薄くなりがちですし、物理的な問題(実際に住んでいるところが離れていて、理事会総会への参加が難しくなります)もあり、組合の運営に関わりづらくなってきます。
とはいえ、そこに居住している投資ではなく終の棲家として購入された一般の組合員にとっては、顕在化する諸問題に対する対応は身近な問題でしょうし、早期の対応が望ましいはずです。
「よく解らない!」と思われた理事・理事長さんは、マンション管理士に相談して見られては如何でしょうか!?